普通預金に預けっぱなしをどうにかしたい

貯蓄は普通預金に預けっぱなし。
もっと増やすことを考え、
定期預金などに預け替えすべきですか

ずっと実家暮らしということもあり、貯蓄にはまったく無関心でした。
趣味は、市民ランナーとして各地のマラソン大会に出ることですが、普段は近所を走っているだけなので、まったくお金はかかりません。実家には一応、家賃兼食費として月5万円入れていますが、あとは職場での昼食代やたまに外で飲む程度。それでも月10万円近くは余ります。
貯蓄は、ずっと地元の地銀の普通預金のみ。それなりに貯まってはきましたが、当然利息はごくわずか。ただ、もともとそういうものに期待もしていませんでしたし、増やすための知識もありませんでした。
しかし、私もそろそろ30歳。いずれ結婚もしたいし、資金計画は必要かなと思っています。そこで効率良くお金を増やすにはやはり定期預金などを利用すべきなのでしょうか。
ちなみに投資でリスクを取ってまで増やしたいとは思っていません。

同じ定期預金でも
金利差は10倍以上

独身で、さらに実家住まいとなれば、人生でもっとも貯めやすい時期にあると言えますが、実際はなかなか貯まらないもの。その点、この貯蓄額は大したものです

ありがとうございます。節約をしたり、貯めようという意識はないんですが

しかし、最近貯めたいという気持ちになってきたわけですね

結婚すれば何かとお金が必要になりますし、正社員を目指すといったこともしていくつもりです

わかりました。運用などでリスクを取りたくないのであれば、選択肢としては元本保証の安全性商品に限られます。その代表が定期預金ですが、ご存知のとおり、今は超低金利時代。普通預金の利便性を考えれば、定期預金と比較して利息分で大きく損しているとはいえないでしょう

そうなんですか……

では、金融商品に無関心でいいかと言えば、それは違います。こんな時代だからこそ、金利に敏感になるべきです。たとえば、大手銀行の窓口やATM利用のスーパー定期1年ものの金利に比べ、インターネットから利用する一部の定期預金との金利差は10倍以上。

えっ、そんなに?

ただし、そういう金利を手にするには、絶えずお金の情報をウォッチしなくてはいけません。今は金利で大きく増やすことはなかなか難しいですが、そういう習慣やそれによって得た知識は、将来のライフプランにきっと役立つはずです

相談者プロフィール

M・Oさん

長野県在住 

性別
男性
年齢
28歳
職業
契約社員

実家住まい
独身
家族は、父59歳、母61歳、妹20歳の4人家族。
父は公務員、母は専業主婦、妹は大学2年。

MONEY DATA

収入

  • 給与(手取り)21万7000円

月額合計 21万7000

月間支出

  • 生活費(実家に入れる)5万円
  • 食費1万5000円
  • 車両費(※1)1万3000円
  • 通信費(※2)1万2000円
  • 交際費・娯楽費1万5000円
  • 雑費1万5000円

合計 12万円

  • ※1 駐車場代、ガソリン代、保険料など
  • ※2 携帯・スマホ代、プロバイダー料金、有料テレビ代など

貯蓄/運用

  • 普通預金285万円

(毎月9万円~10万円預金)

合計 285万円

超低金利だからこそ
金融機関のコストには敏感に

相談者のM・Oさんは、実家住まいで独身、お金のかかる趣味もない。だから、自然と貯まっていくわけですが、できれば積立定期を利用して、毎月定額を貯めるようにしてはどうでしょう。そして、それぞれに貯蓄目的や目標額を設定します。

まだ独身ですから、目的や目標額と言われてもピンと来ないでしょうが、そこは大体で構いません。たとえば結婚資金に150万円、将来の子どものために200万円、もしもの備えに100万円、といった具合です。もちろん、そのとおりに利用する必要はありません。資金計画を立てて、しっかり貯めていくということがとても重要なのです。

加えて、低金利時代だからこそ、ATMでの引き出しや振込手数料には敏感になってください。

仮に、引き出しのATM時間外引き出し手数料が220円(税込)かかったとします。これを0.02%の利息に換算すると、135万円を1年間預けないと手にできない金額になります。つまり、たった1回手数料が発生しただけで、預金が目減りしてしまうことも十分あるということです。

もうひとつ、金利が有利な定期預金として、インターネットで利用するネット専用銀行の商品を紹介しましたが、定期預金には「おもしろ定期」とか「ユニーク定期」と呼ばれる、金利とは別に特典の付いた商品が数多く生まれています。
たとえば、預金額に応じて宝くじがもらえる定期預金。多くの金融機関で扱っています。また、地元の名産品がもれなくもらえるタイプや、抽選で現金や旅行券が当たる商品もあります。特典がある分、一般的に金利は低めですが、貯蓄に新たな楽しみが加わることは確かでしょう。

相談を終えてM・Oさんの感想

「何となくの貯蓄」から
「目的を持った貯蓄」に替えていきます。

いろいろアドバイスありかどうございました。
普通預金だけしか利用していないという点ももちろんですが、貯蓄や金融商品に関心がないということが、自分にとってはマイナスだったことがわかりました。まずはインターネットでいろいろ金融商品を調べてみます。
また、将来のためには、計画的に貯めていくことが、その第一歩だということも知りました。家族を持つといったことにまだ実感はありませんが、何となくの貯蓄から、安心を得られる、目的を持った貯蓄に切り替えていきたいと考えています。

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